2024年08月01日
迷子対策について
災害時において、自宅とは別の場所で被災した場合、自宅に戻るまでに時間がかかってしまうこともあります。
その時に、もしペットが万が一脱走してしまい、数日後の見つかった時に所有者が誰か分からないと、そのまま飼い主さんがわからないまま寂しい時間を過ごしてしまうかもしれません。
そうならないためにも、迷子対策を日頃から実践しておくことは重要です。迷子対策には大きく法律で定められた2つの方法を活用することができます。
マイクロチップ
マイクロチップとは、直径2mmほどのとても小さなチップです。動物愛護管理法の改正により、令和4年6月1日以降にブリーダーやペットショップなどを通じて飼育を始めた犬や猫については、販売前にマイクロチップを装着し、国の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」システムへ所有者情報を登録することが義務化されました。
マイクロチップは、犬や猫の皮下に挿入しますが、そのチップにはそれぞれの子に定められた番号が決められており、その番号をリーダーで読み取ることで、飼い主さんの情報が判別できます。チップ表面素材は生体適合ガラスを使用しているため、注入による副作用はほとんど認められていません。また、耐久年数も30年と一度挿入すれば、そのままずっと使い続けることができます。
また、マイクロチップを読み込むためのマイクロチップリーダーは、各自治体の動物愛護センターや管理センター、動物病院にありますので、もし迷子になっていた子にマイクロチップが挿入されていればすぐに飼い主さんを見つけて連絡をすることが可能です。
もしかしたら令和4年6月以前に犬や猫を飼育し始めた方の中にはマイクロチップを装着していない方もいらっしゃるかもしれません。動物が痛そう、可哀そう、体内に埋め込むのが心配など様々な理由があるとは思いますが、すでに動物先進国の欧米では数十年前から使用されており、安全性も担保されています。それよりも離れ離れになり、辛い思いをしてしまう方が動物たちにとっては辛いことになりますし、ぜひマイクロチップの装着を検討してみて下さい。
鑑札
狂犬病予防法では、犬を飼い始めたらその子の飼育登録と狂犬病予防注射を行い、鑑札と注射済票を首輪に装着することが飼い主に義務付けられています。鑑札と注射済票には固有の番号が刻印してあり、登録された飼い主が分かるようになっています。これらが首輪に装着されていれば、万一迷子になって日本全国どこで保護されても、飼い主に連絡が来るようになっています。
狂犬病予防は上記のように迷子対策になることはもちろんのこと、人も死んでしまう狂犬病の対策にもなります。日本は狂犬病清浄国となっていますが、実は世界では10数か国しかありません。そのため、これだけ世界中が流動的な社会になってきている中、狂犬病予防をしっかり行っておくことは非常に重要です。日本の接種率も100%ではないので、ぜひ毎年接種するようにしましょう。
迷子対策まとめ
マイクロチップと鑑札が災害時だけでなく普段の生活においても、迷子対策には非常に重要なものです。NPO法人Link toでは、ペット防災イベントを通じて、様々な対策を啓蒙して参ります。ぜひイベントにご興味ある方がいらっしゃいましたらご相談下さい。私たちは、人とペットが一緒に暮らすことのできるより良い社会を目指して、これからも活動を広めて参ります。
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